書名 | 単著・共著 | 年月 | 発行所、発表雑誌 (及び巻・号数)等の名称 | 編者・著者(共著の場合のみ) | 該当ページ数 | 概要 |
子どもの歌の嗜好性に関する一考察(2)-5歳児の旋律の好みについて― | 単著 | 2004年03月 | 宮城学院女子大学附属発達科学研究所 発達科学研究 第4号 | | 1-9 | 幼児の旋律の好みの傾向を把握することを目的に、幼稚園の5歳児を対象に、音階のみ異なる6つの旋律の聞き比べを行った。またその好みが幼児期特有のものかどうかを検討するために女子大生から得たデータと対比した。さらに幼児の好みの差異について、旋律を構成する音階が聞き慣れているかどうかという観点や、音楽経験の有無、性、気質との関連からも検討した。その結果、5歳児は、女子大生ほど好悪の差が顕著でなかったが、各音階を聞いたときの発言から、今まで考えられてきた旋律弁別能力よりも高い能力があるのではないかということが推察された。 |
幼児の旋律認知に関する一考察 | 単著 | 2005年03月 | 宮城学院女子大学附属発達科学研究所 発達科学研究 第5号
| | 1-11 | 4、5歳児と(その発達的な対比のために)女子大生を対象に、①何歳くらいで旋律(音階)の情緒的な意味が理解できるのか、西洋音楽の長調・短調のカテゴリーに入れるのが難しい音階を含めた6つの異なる音階で構成された旋律を聞かせて、顔の表情画尺度を使って回答させた。また②どの音階で構成されている旋律をよく聞き分けることができるのか、どの音階の組み合わせで比較したときによく聞き分けることができるのかを同定法に準じた方法で回答させた。その結果、4歳9ヶ月から5歳9ヶ月の間で大きな差がみられた。 |
幼児の旋律認知に関する一考察(2) | 単著 | 2006年03月 | 宮城学院女子大学附属発達科学研究所 発達科学研究 第6号
| | 1-7 | 3、4、5歳児と(その発達的な対比のために)女子大生を対象に、顔表情画尺度の悲しい-うれしいを表す顔尺度を使い、音階の構成音数を7音に統一した旋律の、第3音、第6音、第7音の各音を単独で下変した場合、それらの音を全部下変した場合、それらの音を2音ずつ組み合わせて下変した場合、どの音も下変しなかった場合の8つの旋律における反応の違いを検討した。その結果、5歳児と女子大生とでは(顔尺度における)値の大きさには違いがあったものの、値の大きかった順は類似する傾向があった。また4歳児と5歳児と女子大生に共通する順位のものはエオリア、和声的短音階、7音長音階であった。3歳児は多くの音階で他の年齢と異なる反応を示していた。 |
延長保育の利用に見られる子育て観について | 共著 | 2006年03月 | 宮城学院女子大学研究論文集102号 | | 31-45 | 子育てに対する親の不安感や負担感が、延長保育の利用に影響しているのかどうか、また子育てに対する不安感や負担感の違いは、利用者の年齢や子どもの数によって説明できるのかどうかを探ることを目的に、保育所利用者に対して調査を行った。延長保育の非登録群の方が登録群に比べ、制度の利用に不安を感じており、負担感の強弱は子どもの数の多少や母親の年齢によるところが大きかった。また子どもの年齢が育児負担感の大きな要因となっていることも示唆された。
岩口摂子、古田倭文男、大庭彦三
担当部分:計画、調査、全体的な執筆
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幼児における音楽と感情との関連-音楽を聴いた際に喚起する感情を測るための絵の選定について- | 単著 | 2007年03月 | 宮城学院女子大学附属発達科学研究所 発達科学研究 第7号
| | 1-12 | 幼児の音楽の感情評定には、非言語的な測定法の一つとして、顔表情尺度が用いられることが多いが、本来複合的な感情を有する音楽は、種類の少ない顔表情尺度で測れるほど、あるいはmajor/minorという相互に対極の概念をもつ1組の言葉だけで限定できるほど単純なものではない。そこで音楽同様、複合的な感情を持ち、幼児に親しみのある絵本の絵を感情評定に使えるか探るために、音楽の感情評定尺度AVSMを用いて、大学生に音楽と絵の両方の感情評定をしてもらい、それぞれの因子構造を分析しながら、幼児用のテストで使用する音楽とそれらにマッチする絵とを選定した。 |
幼児の歌の記憶 | 共著 | 2007年03月 | 宮城教育大学紀要第41巻 | | 65-71 | 幼児の教材のリズム構造の違いに焦点をあて、リズム構造の客観的複雑性が、旋律の認識における難易と対応するのかを、4,5歳児を対象に、単純なリズムだけで構成された歌と、複雑なリズムで構成された歌の記憶再生実験において調べた。その結果、2つの年齢には、2つの旋律の成績の間に顕著な差はなく、複雑な旋律も単純な旋律と同様に再生できることがわかった。このことから、リズム構造の客観的複雑性が必ずしも認知や記憶の難しさにつながっているわけではないことや、異なる年齢の間に、旋律のリズム側面の再生成績に差がなかったことから、リズムの認知の発達はかなり早い時期に見られることがうかがえた。
水戸博道、岩口摂子、内山恵子
担当部分:資料収集、計画、調査、「はじめに」の執筆
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幼児における音楽と感情との関連(2)-AVSMによって抽出された因子を特徴づける音楽・絵・言葉のマッチングについて- | 単著 | 2008年03月 | 宮城学院女子大学附属発達科学研究所 発達科学研究 第8号 | | 1-11 | 前年の論文の結果に基づき、①選定した音楽と絵を使って、幼児にそのマッチングテストを行った。その後、②音楽を聞いた際の、幼児の自由な語りや感想から、幼児が用いることのできる言葉を拾い出して、それらの言葉によって音楽の感情評定ができるか、その可能性も探るために、感情を形容する言葉を書いたカードを使っての調査を行った。①AVSMによって抽出された因子において正しいマッチングの頻度が高かったのは「抑鬱」と「強さ」であった。②音楽を聞いて感じた言葉が書かれているカードを複数選ばせ、コレスポンデンス分析にかけることによって、4,5歳の頃から初めて聞いた音楽であっても、大人と同じように曲の複合的な性格を捉えることができているのではないか、ということが推察された。 |
保育者養成における音楽教育の基礎研究2-簡易読譜力調査を通して- | 単著 | 2008年03月 | 相愛大学研究論集第24巻 | | 191-213 | 保育者を目指す学生の読譜苦手感の実態とピアノ学習の初期段階で基礎となる読譜力を測定し、読譜苦手感を形成するものは何か、読譜苦手感が基礎的な読譜力や演奏とどう関わっているのかを探索的に調べることを目的とした。読譜苦手感を構成する要素は、合成変数化において、音高面での苦手感とリズム面でのリズム感に分離するものと予想されたが不可分の性質を持っており、併せてピアノを両手で弾く際の右手左手のリズムの組み合わせの難しさや、拍を取りながら同時にリズムを刻むことの難しさも含むものであった。また、読譜苦手感は、日頃の授業の進度や演奏力にも関連することや、読譜苦手感に強く影響する要因として、学習期間の長さ、独力では読譜に取り組まない(組めない)という学習へのスタンス、レベル、高音部譜表でも数え読みをしているという要領の問題も示唆された。 |
定着化した保育歌唱教材における歌詞の特徴について
(査読付) | 単著 | 2008年10月 | 日本教育実践学会 教育実践学研究第10巻第1号 | | 21-30 | 統計的手法を用いて,定着化している保育歌唱教材の歌詞の特徴を年代的に捉えるとともに,それを先行研究で得られている満1歳から満5歳までの子どもの言語の使用頻度を参照しながら言語の発達的な観点から検討した。出現した言葉を概観すると,子どもの身近な人や事物のほか,願望,可能性,連帯を示唆するような言葉や肯定的な評価,情緒的に快の意を示す語が多かった。年代別の言葉の特徴では,1944年までの歌は季節感や自然を扱ったものが多かった。1961年~1979年では抽象名詞がより多く混在するようになり,1980年以降は確信や願望を表すような抽象名詞がさらに増えてきた。また歌詞における各言葉の出現頻度と幼児の言葉の使用頻度においては弱いながらも相関が認められた。 |
保育者養成における音楽教育の基礎研究3-学生によるピアノの授業評価の分析- | 共著 | 2009年03月 | 相愛大学研究論集第25巻 | | 151-168 | 保育者養成課程における、ピアノ実技の指導法への有効な手がかりを得るために,授業評価アンケートを作成し実施した。そのデータから授業への総合満足度や,演奏得点を規定する要因,あるいはそれらに関わる要因間の関係性を明らかにするために,因果モデルによって分析を試みた。その結果、授業の「総合満足度」と「充実感」を規定するものは「教え方」であった。その「教え方」は、「参加しやすい授業環境」「レベルや理解に合わせた教授」「「丁寧でわかりやすい説明」によって強く規定されており、教員の教え方、特に授業の環境構成の重要性が示唆された。
岩口摂子、今岡淑子、大橋邦康、田口友子、西野雅千子、山本景子、横山由美子 担当部分:計画、調査、統計処理、全般的な執筆
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保育者養成における音楽教育の基礎研究4-異文化間における音楽的感性の違いと異文化の音楽教育への応用- | 共著 | 2010年03月 | 相愛大学人間発達研究所 人間発達学研究 創刊号 | | 17-26 | ガムランを使った異文化の音楽教育方法への糸口を見つけることを目的に,日本人の大学生(N=83)とインドネシアの大人(N=47)を対象に,西洋音楽とバリ・ガムランを聴いて,曲に感じる感情(高揚,強さ,荘重,陰鬱,軽さ,親和),および曲への好み評定してもらったものと音楽的特性(テンポ、音量の大きさ、リズムの活動性、アーティキュレーション)との関連を重回帰分析によって検討した。その結果,両民族で同じ音楽的特性に反応を示したのは「高揚」だけであった。また曲への好みは,どちらの曲も、インドネシア人の方が有意に高かった。
岩口摂子、横山由美子
担当部分:計画、調査、統計処理、全般的な執筆
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日本と中国の幼児の歌における旋律比較
(査読付) | 単著 | 2010年06月 | 日本応用教育心理学会 応用教育心理学研究第27巻第1号 | | 17-27 | 本研究では,日本と中国の幼児の歌を取り上げ,それぞれの特徴を旋律の音の進行面から検討した。日本で2001年から2007年の間に初版された 10冊の幼児歌曲集のうち,4冊以上で重複した曲から,短調の歌と外来曲を除く43曲と,在日の中華学校の併設幼稚園で使用していた幼児歌曲集から,短調の曲と外来曲を除く,歌唱を目的とした43曲を対象に,調,音階の種類,曲の最低音と最高音,音域,4次推移までの音の進行について分析した。その結果,日本の幼児の歌は,機能和声の影響を強く受けているのに対し,中国の幼児の歌は曲の中でクライマックスが認められないような作曲法であり,1曲の中の最高音が1曲の中で,複数回出現し,跳躍音程の多い旋律構成になっていることが,独特の節回しを感じさせる一因ではないかと考えられた。 |
幼児における音楽と感情との関連(3)-日本と中国の幼児の,音楽における感情の理解についてー | 単著 | 2011年03月 | 相愛大学人間発達学研究第2号 | | 27-36 | 音楽的感性は文化化の過程によって形成されていくとされているが、民族は文化化における大きな要因であり、幼児期から既に民族間で音楽的感性に違いがあるのではないかと考えられる。そこで日本の幼児(N=75)と中国の幼児(N=60)を対象に,日本と中国のそれぞれ4つの伝統的な音楽を提示して,悲-喜と安寧-興奮の2つの顔表情尺度を用い,それぞれの音楽への反応について調べた。中国の幼児の方が曲と曲の違いを大きく感じ取っており,曲が表す感情と回答との一致率は中国の幼児の方が全体的に高かった。しかし,「興奮した感じ」を表わす中国の2曲では,日本の幼児の一致率の方が高く(1曲は有意差,1曲は有意傾向),中国の幼児の方はチャンスレベルに達していなかった。幼児期の音楽的感性と文化化の関連についてはさらに資料が必要である。 |
5音音階で構成された日本と中国の幼児の歌に感じる感情ー日本と中国の幼児と大学生間の比較をとおしてー(査読付) | 単著 | 2011年04月 | 日本応用教育心理学会 応用教育心理学研究第28巻第1号 | | 3-15 | 前論文に続く研究として、日本と中国の5音音階で構成された幼児の歌をどのように感じるか、日本の5歳児(N=72)と中国の5歳児(N=60)、日本のある大学の日本人学生(N=60)と同じ大学に留学している中国人学生(N=41)を対象に、5音音階で構成された日本と中国の幼児の歌をそれぞれ3曲ずつ聞かせ、「親近性」「高揚」「活動性」「好み」の各尺度で回答してもらい、民族、年齢、性差でその違いがあるか調べた。その結果、大学生では日本人の方が6曲における平均値の差が大きく、5歳児は、どちらの民族も大学生に比べ、6曲の平均値の差は小さかった。5歳児、大学生とも、中国人の方が日本人より歌への好みの得点が高く、歌の受容性が高いと思われた。 |
保育者養成課程の学生を対象にしたピアノ演奏不安尺度の開発とピアノ演奏不安の生成過程 | 共著 | 2011年06月 | 神戸国際大学紀要第80号 | | 1-12 | 本研究の目的は、保育者養成課程の学生のためのピアノ演奏不安尺度の開発である。この尺度は「評価不安」と「基礎技術に関する不安」の2つの因子から成り立っており、その信頼性と妥当性が確認された。またこれら学習者の演奏不安の生成過程を考察するにあたり、ピアノ演奏不安に関する諸変数と学習年数との関係を偏相関分析により仮説モデルを構築し、そのモデルの適合性と因果関係を共分散構造分析によって検証した。その結果、①「基礎技術に関する不安」は「評価不安」に大きな影響を与えている、②「外側の指の動きにくさ」は「基礎技能に関する不安」を介して間接的に「評価不安」に影響を与えている、③「学習年数」が長くなればなるほど、「基礎技術に関する不安」を減少させ、そして「評価不安」をも減少させる、などの知見が得られた。
三宅義和、岩口摂子
担当部分:調査、考察の執筆
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From student evaluations to teacher performance:a study of piano class instruction(査読付) | 単著 | 2012年06月 | Music Education Research (Routledge) Vol.14 No.2 | | 171-185 | 保育者養成課程における、ピアノ実技の指導法への有効な手がかりを得るために,授業評価アンケートを作成し実施した。そのデータから授業への総合満足度や,演奏得点を規定する要因,あるいはそれらに関わる要因間の関係性を明らかにするために,4つの因子「教員の努力」「学生の努力」「充実感」「適切な課題」を抽出し、それらの関係性を構造方程式モデリングによって分析するとともに,ピアノのレベルによって,違いが認められるかも検討した。 |
保育者・教師養成課程の学生のピアノ練習に関する基礎研究(査読付) | 単著 | 2014年05月 | 日本応用教育心理学会 応用教育心理学研究第31巻第1号 | | 49-61 | 保育者・教師養成課程の学生のピアノ練習方法の開発をテーマに、学生のピアノ練習に対する態度や練習の様態などの調査と分析を行った。受講生へのアンケートから、ピアノ初級者はピアノ苦手感が強く、読譜で苦労し、指手が動きにくいが、学生生活の中ではピアノの練習の優先順位が高く、弾けたときの達成感もピアノ経験者に比して高いことがわかった。練習への態度や練習方法を尋ねた自由記述式の回答では、初級者の特徴として、具体的な練習方略の持ち合わせが少ない一方、上級者は練習のターゲットを把握していて重点的な練習を行っているなどの違いが見られた。今後、特に初級者に向けた具体的な練習方略が必要となるであろう。 |
ピアノ練習報告書が保育者・教員養成課程学生のピアノ練習に及ぼす効果(査読付) | 単著 | 2015年08月 | 日本応用教育心理学会 応用教育心理学研究第32巻第1号 | | 31-42 | 保育者・教員養成課程の時間的制約がある中、ピアノの練習効果をあげるための一つの方法として、練習報告書を試み、そのデータを使って、演奏成績への効果や、進度との関連について分析した。その結果、報告書の提出率、練習に対する全体の自己評価、練習方略全体の順守率は演奏点と有意な相関を示し、一定の効果が示唆された。さらに演奏点は、自己評価の全ての項目のほか、課題曲の習得目標を捉えること、分割練習、人前で演奏することを意識して弾くといった練習方略と正の相関があること、また同じ時間練習するならまとめてやるより、何日かに分割して練習する方がよいということも明らかになった。初級、中級、上級間では、演奏点、練習日数、練習総時間、複数の自己評価の項目の順守率において、有意な差が認められた。 |
保育者・教員養成課程のピアノ実技の授業研究 | 単著 | 2016年03月 | 相愛大学研究論集第32巻 | | 11-23 | これは保育者・教員養成課程のピアノ実技の授業に関わって行ってきた研究の総合論文である。まず学生による授業評価における定量データからピアノ実技科目の構造的な理解を試み、それをとおして教授法についての省察を行った。その結果、教員と学生との良好な関係性が授業の基本であること、実際の演奏力を身につけるためには授業外での学生のピアノ練習のあり方に、より注目しなければならないという知見を得た。その後、学生のピアノ練習の様態を調査・分析し、新たな練習方法の検討を行ってきた。本論文では、それら一連の研究をまとめ、その中で開発した練習方法とその効果について紹介し、さらに求められる課題を明らかにすることを目的とした。 |
明治の2つの時期の幼児唱歌と現在の幼児の歌における音楽的特徴の統計的検討(査読付) | 単著 | 2017年03月 | 相愛大学研究論集第33巻 | | 33-42 | 本研究では、明治20年頃の幼児唱歌、明治中期以降の幼児唱歌、現在の幼児の歌を比較し、時期による音楽的特徴の違いを捉え、主に幼児にとっての歌の歌いやすさの点から統計的に検討することを目的とした。明治の異なる2つの時期の幼児唱歌の数量化Ⅱ類による比較では、明治20年頃の幼児唱歌に作用していたのは影響の強さ順に、「弱起」「3/4、3/8、6/8」「四七抜き長音階ではない」「最高音が2点ホより上」であり、西洋の曲の影響が示唆された。一方、明治中期以降の幼児歌曲にもっとも強く影響していたのは「四七抜き長音階」、次いで「音域が9度以上」であった。明治20年頃と明治中期以降の幼児唱歌、現在の幼児の歌の3群での比較(χ2検定→残差分析)では、明治中期以降の幼児唱歌と現在の幼児の歌で「最高音が2点ホより上」「弱起」「3/4、3/8、6/8」の項目で-の有意性を示し、明治20年頃の幼児唱歌と比較すると、幼児にとって歌いやすくなっていると思われたが、四七抜き長音階の使用については、現在の幼児の歌では+の有意性がみられず、明治中期以降の幼児唱歌の特徴と考えられた。 |